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841鞍目 膝を鞍につける

 2010-10-23(Sat) 通算841鞍目
■朝、目を開けると窓越しに明るい光が広がっている。
「ああ、今日はあれもこれもやろう」と気持ちが前向きで身体が軽く動く。
透徹した秋の空はカフェインよりも覚醒作用が強いのだ。
■起床時から快調に飛ばしていたが、
あろうことか倶楽部に行く途中で事故渋滞に巻き込まれた。
行って乗って帰るという時短パターンは早くも崩壊。
まあ、ゆっくり季節を味わうのも悪くない。
道ばたのすすきの穂がようやく開いてきた。銀色に光るのは来週あたりか。

■本日は【くれよん】君。
先生は、
「悪さはしないと思うけれど,2日乗っていないから…」
「輪乗りを中心にじっくりじっくり乗ってください」と言い置いていく。
■私ひとりでできることは、並足から時間をかけて。
思い通り動かないからと言って、ぐいぐいどかどかやるのではなくて
丁寧にを心がけるぐらい。
■【くれよん】君は左が固い。
あともうちょっと頑張れ、あともう少しと左を向いてもらう。
速歩で輪乗りとその手前換えをする。
軌跡が巴になっているのが楽しい。
もうすこし軽快に走ってくれるといいんだけれどなあ。
■前回は馬のご機嫌を損ねて速攻投了という最悪パターンだったので、
今日はズルして止めないよう先生の指導が入るようだ。
■「重い?」と訊かれる。
「そうでもないです」とは言うものの、実はしんどい。
前に出ない馬はとにかく乗っている人間も疲れる、が、
いったんカァーとなった【くれよん】を鎮める自信がない。
■先生がそばに来て舌鼓。
ようやくエンジン始動。
「軽速歩の時の(人の)膝下が前後に動いているよ」と指摘される。
馬が気持ちよく動かない時って、人も無駄に動いているんだよなあ。
「はい、鐙を抜いで軽速歩」
以前はとんでもない苦行に思われたけれど、
鐙上げの速歩をやっていると思えばよい。
とんとんと跳ね上がるリズムに合わせて一回おきに座骨を浮かせればいいだけ。
腰を浮かせる為に膝から内股の部分でぐっと鞍を挟むようにする。
「はい、鐙はいて」
「どう? 今はどこがどうなっている?」と先生のご下問。
はい、膝と鞍の隙間がなくなりました。
「そう、内股のところがぴったりと鞍についているでしょ」
「そうやって座っていれば、膝から下はぶらぶら自由、馬にしがみつくこともなくなるよね」
うん、うん。
膝から上の太腿を鞍にピタリと沿わせて座ると【エルパソ】がまっすぐ歩き出したあの経験から、はっきりわかるようになってきた感覚。
何も考えずにいると腰掛け座りになってしまい膝下が流れて力が入る。
それを、意識して膝を鞍につける。
すると膝下の力が抜けて鐙をまっすぐ下に踏むことができる。
馬の動きも変わってくる。
脚の間に馬がいる感覚になる。
■「はい、じゃあ駈歩」
左の内方姿勢がなかなかとりにくいところ。
「ちゃんと左向かせて」
ここからなのだ。
何かの拍子に駈歩を出し直す場面でカツンとハミがあたるとイライラし出す【くれよん】
これって怖い。
しかし、今日は先生がいるから敵前逃亡はできない。
「はい、輪乗り駈歩」
「はい、そのまままっすぐ馬場一周」
「馬を左に向けて」「ほら右の手綱きつくしない」
駈歩がばらけて速歩に落ちる。
うう、馬が首をあげて手応えが消えそう。
いや〜ん、やってられないとひやひやする思いと
なんとか乗り切らなくちゃ、先生がいるから大丈夫と思える気持ちのせめぎ合い。
「そこは軽速歩で」
「いったん馬の体勢を整えて、はいまた駈歩」
指示通りやるだけ。
また手応えが戻ってくる。
あれっ? 【くれよん】が収まった。
イライラで崩壊したらもうおしまいだと思っていただけに、再び収束したのが不思議。
先生のご威光か。
駈歩がヒートアップしかけても、膝から上の内股の部分を鞍につけておくと安定がいい。
あれぇ? 
そりゃそうだ、鐙あげの時と同じ原理で座っているのだから、鞍から浮き上がってバランス崩すこともない。
一歩踏み違えれば、イライラ暴走の谷底に真っ逆さまというスリルを常に感じながら駈歩を乗り切る。
■「はい、いいよ」「手綱を楽にしてあげて軽速歩で」
「手綱もっともっと楽にして」と言われるままに放棄手綱。
軽速歩のまま馬場を回る。
「今のはいい感じ」
「馬が首も背中も伸ばしてリラックスして走っているでしょ」
はい。
でも、軽速歩のリズムが狂ってドカンと座ったり、思わず手綱に頼ったりしようものなら再びヒートアップしかねない薄氷を踏むような状態なんですがね。
「はい、並足に」
放棄手綱だから軽速歩のリズムをわずかに遅らせていって小さい動きにすることしかできない。
これは止まりそうもないなあ。
「じゃあ軽く手綱をとって合図してみて」
手綱の扱いを雑にすると危険なので、細心の注意を払って軽く軽く手綱を持つ。
どお〜と声をかけてようやく並足に。
ふう、イライラさせずにすんだ。
「いいじゃない」と先生。
■しがみつかれるのが大嫌いな【くれよん】君。
手綱にも鐙にも頼らないで乗ることができれば、これほど楽に動いてくれる馬もいないのだ。
今日の成果は、膝を鞍につけるようにすれば騎座が安定して馬にも良い影響を与えられると実感できたことかな。


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Fenny

大変ご無沙汰しております。
久々にもちぇさんのブログが読めました。
素敵な経験を重ね続けていらして、素晴しいです。

記事は書いていませんが、私も乗っていますよ!
今はうちのお嬢さんのリハビリが楽しくて。コンスタントに乗るようになったら、年齢のせいもあって体が充実して、現役当時よりグラマーになり、歩様も前より綺麗になってきました。
なにより、乗っていてこんなに楽な馬は居ないと感じられるのが嬉しいです。
目論見どおり、自分の選んだトレーナーに、自分で選んだ馬を、好みどおりに仕上げてもらえました。

今は動物用の関節炎の注射を打って、亜脱臼を起こしている関節が少しでもよくなればと思っています。

勤務形態が変わられたようで、お忙しそうですね。
どうぞ無理をなさらず、ご自分のペースで乗り続けてくださいまし。
続きを楽しみにしています。
by Fenny (2010-11-01 20:45) 

もちぇ

Fenny さま、お久しぶりです。
なかなか前に進まないブログになってしまいましたが、
こうやって気に留めて下さってありがとうございます。

正直なところ、乗馬に通うのをやめたらどんなに楽になるか…
でも、馬に乗る自分を放棄できないという理由だけで続けています。

Fenny さまのお嬢さんに一度会ってみたいです。
(私の旧友【アウグスティヌス】によく似た雰囲気のお馬だったような…)
思いもよらぬ故障で転地療養から帰っての1年。
ストーリーは続いているのですね。
馬に乗る「嬉しさ」すてきですね。

大小の出来事に押し流されて行く毎日ですが、
歯を食いしばってその時の最善と思われることをこなしていけば、
「逃げないで良かった」と思える時が来る。と信じたいです。
Fenny さんからのお便りは、もういいかなとケリをつけそうになる時に「独りじゃない」と力づけてもらえます。
ありがとう。

お嬢様の関節が少しでも回復し、より良い次のステップにつながりますよう。
心から祈念しております。

by もちぇ (2010-11-03 20:00) 

バロン信之介

もちぇさん、ご無沙汰でした。
久々に読ませてもらったら、とっても参考になる記事!
12月の記事も、そして、この10月の記事も。
今、私が悩み始めた「恐さ」を克服するノウハウが詰まっているような気がします。
ありがたや~、ありがたや~、もちぇ大明神!

by バロン信之介 (2010-12-13 19:58) 

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