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749/750鞍目 常に繋がっていたい [第18章 バランス追求編]

 2008-12-26(Fri) 御用納め 通算749/750鞍目
■冬は、冷たく澄んだ青空に陽光がまぶしい。
「強い寒波がやってくる!」との天気予報どおり、日中の最高気温が4℃。
昨夜未明の気温より低いのだ。
体温をはぎ取っていくような冷え冷えとした風が吹き付ける。
日差しが翳ると途端にぶるぶる震えがくる。
■とは言え、季節柄馬達は元気いっぱい。
北風に煽られてビニール袋が舞っていたり、冬休みに入った子供達の遊ぶ声など、馬を驚かす出来事に事欠かない。
倶楽部の先生はじめ人間側は、ぴりぴりと緊張感を漂わせる。
■本日、午前の部は【くれよん】君。
先生から与えられた課題は、
「左の拳がいつも下がっているから、左右段違いにならないように揃えて」
「手綱をもっとしっかり張って」
左拳が下がるのは、〈右に乗って左に落ちている〉自分の姿勢の歪みから来ているのかもしれない。
しかし、馬の左右差に対応しようとしている姿が拳位置のずれになっているのかも…
左に向きたがらない【くれよん】を必死に向かせようとすると、どうしても左が短くなる。
しかも右の手綱がピンと張れないまま、ぐずぐずしてしまう。
拳の構えなら自分の腕をどう使うかという話に思えるが、ハミに出てくる馬と手綱を通してハミを支える人の全体的なバランスの問題のようなのだ。
「左の内方脚で馬を外に押し出して」と先生の声が飛んできて、
ようやく馬が出ていないと手綱の操作だけではどうにもならないことに気づく。
脚を使った分だけ馬が前に出なければ、それを受ける手綱の操作はあり得ないという基本に辿り着く。
拳を揃えるという基本姿勢を忘れてはいけないが、ただ形だけ拳を揃えてもダメなのだ。
脚で推進して、それが左右均等に出ることの表現形が揃った拳なのだ。
馬の癖に合わせて人が常に微調整というわけ。
■これまで【くれよん】君の手綱は、テンション・二アリーゼロ。
手綱がぶらぶらにならない最低限の張り具合で、前を楽にして騎乗してきた。
それが、前を持つようになって、彼の口の重さを常に感じながら乗るようになった。
そうなると、ちょっと合図が遅れた手前替えであっという間にハミがはずれてしまったり、もう微妙なさじ加減で手綱の感触がくるくる変わる。
常に安定した信頼に足るハミでいることの難しさ。
馬が感じるハミの安定感に、乗る人の技量や精神状態のすべてが出てしまうだろうなあ、と思うと空恐ろしくなる。
■さらにもうひとつの課題は、
「軽速歩の手前を合わせるように」
ははは… 未だにこれだ…
■「駆歩は丸馬場でやりましょう」と促され、
「拳を安定させて内側の座骨に乗った駆歩ができるようにね」
最初のうちは馬が動いていなくて、歩幅の小さな気の抜けたような駆歩。
こういう駆歩は乗りにくい。
無意識のうちに馬を動かそうとすると、上半身を揺すったり脚で抱え込んだりと今までの悪い癖が出る。
先生の舌鼓に励まされて、ようやく【くれよん】君が動き出すと後は楽になる。
手綱を外方にまとめて丸馬場の一歩内側を走らせる。
「もちぇさんは片手の時は拳が動いてないんだよ」
「いいかい、この時の感じを良く覚えておいて両手でも同じようにできるようにね」
片手手綱の方が安定しているというのは、騎乗姿勢のバランスが悪くてからだが揺れているわけじゃない。
その点は「ほっ」と一安心。
両手手綱での感触をいろいろ探ってみる。
やはり、肘を曲げて前を持って馬の重さを感じるようにする他ない。
「今のはすごくいい感じに乗れている」
「うん、丸馬場でしっかり乗るというのは大事だから、これからもやりましょう」
「馬場の経路なんかやるより、ずっといいよ」
はい、その通りです。

■騎乗後の手入れを済ませ馬から離れると、いきなり寒くなる。
ストーブの近くの席に座っていてもしんしんと冷えてくる。
馬に乗る以外、暖まる手段がなさそう。

■午後は【ひなげし】ちゃん。
最初の並歩の時に、何もしないでまっすぐ乗ると馬がどう動くかを確かめながら騎乗する。
「しっかり歩け」と扶助を送り続けている時よりも、はるかにすうーと気持ちよく前に進んでくれる。
これは、自分の扶助が馬の邪魔をしている証拠なのだ。
とは言え、
「もっとしっかり動かして!」
「鞭でぴしっと合図して」と先生の声が飛んでくる。
馬の邪魔をしないことと必要な時には馬が指示に従うまで合図すること。
こうすると【ひなげし】ちゃんは気持ちよく一定のリズムで動いてくれる。
乗り心地が柔らかで気持ちよくて「ああ、なんて幸せ」と感激してしまう。
■駆歩を出そうとすると外に逃げようとするそぶり。
「外方が緩いから外へ逃げちゃうんだよ」
「そこを緩めない!」「しっかり握っていて !!」
「内方脚は拍車を使ってグイと合図してみて」
外へ逃げてはいけませんと外方を握っていると、ストンと顎を引いてくれる。
「そう、馬がそうやって頭下げた姿勢」
「すごくいい感じなった」
「はい、そこで駆歩!」
駆歩発進でわがまますることの多い【ひなげし】だが、何の問題もなく駆歩できる。
ううむ、拍車や鞭で強気の合図を出さないとわがまましほうだいといわれる彼女だが、実は違うのかも。
外側に逃げられないということがわかって、内方姿勢をいったん取ってしまえば、強い合図なんて必要ない。
馬が理解して自ら顎をひいて楽な内方姿勢を取ってくれさえすれば、ものすごい軽いタッチで通じる。
そして、手綱の感じがカツカツした固いものではなくて、ぬうんとした生き物っぽい弾力のある感じに変わる。
この感じ。
これがふっと途切れたり、左右微妙にバランスが崩れるときの何とも言えない不安な感じ。
いつでもしっかりつながっていたいと思うのに、雑に扱うと拳の中からこぼれ落ちてしまう。
何をどうすればうまくいくのか、やりながら覚えていくしかない。

■ことし最後の騎乗にあたり
先生から「最初の頃に比べてずいぶん良くなりましたよ」「騎乗回数が少なくなって心配してたようだけど、ちゃんと上達しているじゃないですか」と言ってもらえた。
気持ちよく2008年を終えられた。ありがたし。




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